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秩父札所巡り20番「法王山・岩之上堂」境内の見どころと2つの縁起!

紅葉の木々に囲まれた岩之上堂の観音堂正面の風景

「秩父三十四観音霊場」札所巡り!

札所20番は、法王山(ほうおうざん)・岩之上堂(いわのうえどう)です。

岩之上堂は名前の如く岩の上(荒川西岸の崖上)にあり、個人が所有する札所というからビックリである。

岩之上堂についてと境内の見どころをご紹介していきます。もちろん縁起も2つ記録してあります。

まずは、御朱印の朱印と墨書きの意味からご紹介!

秩父札所20番「岩之上堂」の御朱印

いただいた御朱印は、こちらです。

岩之上堂の御朱印
朱印の意味(右から)

秩父第二十番印・佛法僧寶(宝印)・岩上堂主之印・記帳年月日(黒印)

墨書きの意味(右から)

法王山・聖観世音・岩之上堂

秩父札所20番「岩之上堂」について

岩之上堂は、秩父札所の中で最も古い建物で江戸時代初期の造営と伝えられており、元禄年間(1688~1703)に内部を補修し宝永年間(1704~1710)に彫刻の補修を行っている。

三間四面方形造りで向拝があり土間に入れるようになっており、天井からは小猿の形に縫われたものがつられています。出産や子育て、子供の無事な成長の願う母親が奉納したものです。

御本尊様は、聖観世音の立像で高さ71㎝ほど、寄木漆箔、藤原時代の作で市指定有形文化財になっている。見事な春日厨子の形式による厨子があり、観音開きの扉の裏には三十三身・日天・月天像・風雷神像が刻まれているそうだ。

さて、岩之上堂(観音堂)を建てた人の事を記録しておく事(ご紹介する事)は重要であると思うので、記録しておきます。

延宝初年 内田家先代「内田武左衛門尉政勝」が自分の資金をもとに(一部不足分は勧募)25年の歳月を費やし堂宇を完成させたのである。そして江戸時代から先祖代々内田家が納経所も含め観音堂の保護に努めているそうだ。

境内には内田家のお墓があり(画像は控えさせていただきます)手を合わせる人が今も多くいるそうです。

秩父札所20番「岩之上堂」境内の見どころ

乳水場

岩之上堂の下の洞窟には乳水地蔵尊が祀られていますが、通行止めになっており確認する事ができませんでした。台風などの豪雨の影響が心配です。

縁起があるのでご紹介します。

この村に貧しい子持ちの婦人がいた。生活に困り他の家に乳母として通っていたが、我が子に乳が与えられず哀れんで子供とともに荒川で命を絶とうとした時「岩之上堂の下からたれ落ちる水を飲めば乳は豊富に出る」という声がした。婦人がその水を飲むと乳がたくさん出て子供は元気になった。

熊野神社(熊野権現社)

ひっそりと鎮座する熊野神社に行くための階段からの風景

観音堂の裏の方にひっそりと鎮座しているので見逃しやすいかもしれません。

画像の石段(階段)の先にあります。

この風景(画像)がとても良い雰囲気!信仰する人を守護してくださると伝えられており、知っている人は必ず参拝しているそうですよ。

魔尼車(まにぐるま)

本堂の前にある魔尼車の風景

観音堂(本堂)の前にあります。

「魔尼車って何?」と思いますよね?

「魔尼」というのは魔尼宝珠(まにほうじゅ)・如意宝珠(にょいほうじゅ)とも言われており、意のままに宝を出すといわれている珠の事だそうで、仏様の徳にたとえたりお経の功徳にたとえたりします。

「だから何?」「どうすればよいの?」と思いますよね!

魔尼車を軽く手前に一回まわせばお経を一巻読んだのと同じ功徳を得られるそうです。ただし、回す時に唱える経文があるのでご注意ください。(経文は魔尼車の下に書かれていますよ)

観音霊験記(かんのんれいげんき)

岩之上堂の観音霊験記

観音堂内にあります。

対岸にいる老いた母の世話をする為に通っていた者がいた。ある時、母が急病である事を知り急いで川辺に来たが、大雨の後の増水で渡れそうになかった。母が心配で危険をかえりみず渡ろうとしたら、見た事のない童子が舟を浮かべ「早くこれに乗りなさい」といい、対岸に無事に渡してくれた。お礼を伝えようとしたら「親をおもう心にうたれ、またあなたの母も私を信仰してくれたので」といい舟とともに姿を消した。

観音様が童子に姿を変えて助けてくれたと伝えられています。

秩父札所20番「岩之上堂」基本情報とアクセス

住所:埼玉県秩父市寺尾2169
お問い合わせ先:0494-23-9419
本尊:聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)
宗派:臨済宗南禅寺派(りんざいしゅうなんぜんじは)

御詠歌

こけむしろ しきてもとまれ いわのうえ たまのうてなも くちはつるみを

電車の場合
西武鉄道「西武秩父駅」より西武バス小鹿野車庫行「秩父橋」下車徒歩約10分
秩父鉄道「大野原駅」より徒歩約30分

秩父札所19番からは、徒歩約15分といわれています。

最後に

岩之上堂の境内はとても静かで四季折々の草花、樹木が多く自然の中を少し歩きたくなる様な雰囲気です。

そして2つの縁起がどちらも心温まる札所であった。

観音堂の近くにある納経所で御朱印をいただきますが、とても温かく迎えてくださる人で心がホッコリしました。

さて、お次は札所21番です。

秩父札所21番「観音寺」の情報はこちら↓

観音寺入り口からの風景秩父札所巡り21番「要光山・観音寺」見どころ!宝篋印塔とは?