日本では古くから「龍神様」は強い霊力を持つ守護神として信仰されています。
秩父今宮神社では龍神様を祀る3つの条件をクリアし神格の高い八大龍王が祀られています。
知る人ぞ知る秩父の隠れパワースポット!
今回は神格の高い龍神様を祀る秩父今宮神社について、ご利益を中心に境内の見どころをご紹介していきます。
龍神様を祀るには3つの条件がある!
龍神を祀るには3つの条件があるそうなのですが知っていますか?
- 霊山である事
- 洞がある事(岩洞や樹洞)
- 湧き水があるところ
秩父今宮神社ではこの条件をクリアしている。
1は、秩父の武甲山
2は、大きな欅の樹洞(龍神木)
3は、龍神池(清瀧の滝)
そして、男の神様と女の神様が祀られていないといけないそうなのですが、この後ご紹介する御祭神に伊邪那岐大神と伊邪那美大神が祀られています。
3つの条件を兼ね備えていたので、神格の高い八大龍王を祀ることができた。
龍神木
樹齢1000年以上といわれている大きな欅(けやき)は、この地の龍神の住まいとして信仰を集め「龍神木」と呼ばれている。(埼玉県の天然記念物に指定されている)
龍神木の根元にはハートの形をした穴があり、見つけることができると恋愛が成就すると話題になった。
「恋愛成就・縁結び」のパワースポットです。
囲われている中は立ち入り禁止なのでご注意ください。
清瀧の滝
昔(戦前)境内には武甲山の伏流水(ふくりゅうすい)が湧き出る「龍神池」と湧き出た伏流水が流れ落ちる「清瀧の滝」がありました。戦後の開発で水脈が断たれ清瀧の滝は数十年枯れていた時期があったそうです。
平成15年(2003年)井戸を掘り湧き出た水を滝に落とし復元した。その5年後、武甲山伏流水は「平成の名水百選」に選ばれました。
お清めの霊水としてお金やアクセサリーを洗うことや持ち帰ることもできます。
お金を清めて金運をアップさせる「金運招福」のパワースポットです。
社務所で袋と容器が無料で置いてあります。
秩父今宮神社の御祭神の御神徳が凄い!
秩父今宮神社では祀られている御祭神の御神徳が素晴らしいので一緒にご紹介していきます。
伊邪那岐大神と伊邪那美大神
伊邪那岐大神(いざなぎのおおかみ)伊邪那美大神(いざなみのおおかみ)は、あらゆる神々を生み出した夫婦神です。
「縁結び・子宝・安産・子孫繁栄・夫婦和合」などの御神徳があります。
須佐之男大神(すさのおのおおかみ)
日本書紀で記されている「素戔嗚尊(すさのおのみこと)」こちらの方が解りやすいかもしれませんね。
秩父今宮神社の御祭神になったのは天文4年(1535年)秩父で疫病が大流行し、「病魔・悪霊退散」の御神徳があることから京都の今宮神社から勧請し合祀した。(樹木神・健康神としても知られています)
八大龍王神(はちだいりゅうおうしん)
水を司る神様であり秩父霊場を開いた神様です。観音菩薩の魂を宿し「生きる力」を授けてくださる高い神格を持っています。
八大龍王は神仏両方の力を合わせもつ神で、役行者(えんのぎょうじゃ)により秩父今宮神社に祀られたが、明治元年(1868年)神仏分離令・修験道廃止令により八大龍王の奉斎が禁じられ、「龗(おかみのかみ)」と呼称を改め龍神木の樹洞に祀り文字でその「お姿」とした。
役尊神(えんのそんしん)
役尊神は役行者(えんのぎょうじゃ)の事で本名を役小角(えんのおづぬ)といい、人の生きる道として「修験道」の開祖として知られている人物です。不思議な力を持ち光格天皇から神変大菩薩(じんぺんだいぼさつ)の名を賜る。
701年頃(大宝年間)秩父今宮神社の池に仏法を守る神として八大龍王を祀り、修験の重要な拠点のひとつとなった。
龍上観音(りゅうじょうかんのん)
救いを求める相手に幸運をもたらすという観音菩薩「龍神観音」とも呼ばれているそうです。
人々を救いに来てくださる姿の事を「龍上観音」と呼び、「愛情・出世・財産の運を呼び込み開運に導く」といわれています。また、忍び寄る悪災を追い払う神仏の化身として「厄除けの開運の力も持つ」。
観音様が龍神に乗り水を湧き出させ、あふれる水が人々の煩悩を洗い流し希望とご利益をもたらす。龍上観音像の後ろに龍神池があります。(秩父最古の泉である)
悪災(悪運)を断(辰)ち開運を招く龍神!
あらゆる願いを叶えてくださる観音の霊力!
その他の御祭神
秩父今宮神社では上記でご紹介した御祭神の他に、境内社という事ではなく祭神として記載されているので記録しておきます。(宮中八神は本殿に祀られています。)
宮中八神(きゅうちゅうはっしん)
・大宮売神(おおみやのめのかみ)
・神御産霊神(かみむすびのかみ)
・高御産霊神(たかみむすびのかみ)
・生産霊神(いくむすびのかみ)
・足産霊神(たるむすびのかみ)
・事代主神(ことしろぬしのかみ)
・御食津神(みけつかみ)
・魂積産霊神(たまづめむすびのかみ)
大国主命(おおくにぬしのみこと)
市寸島比売命(いちきしまひめのみこと)
稚霊日神(わくむすびのかみ)
栲幡千々姫(たくはたちぢひめ)
菅原道真公(すがわらみちざねこう)
他
秩父今宮神社のご利益
多くの御祭神の御神徳によるご利益は凄い!
- 縁結び、良縁
- 子孫繁栄、子宝、安産
- 家内安全、心身健康、無病息災、病気平癒、夫婦和合、交通安全
- 開運招福、商売繁盛、国家安泰、社運隆昌
- 学業成就、学業向上、合格祈願
- 厄除開運、災難除、方位除
など、様々なご利益を授けてくださるといわれています。
特に知る人ぞ知る「金運アップ」「縁結び」のパワースポットとして注目されています。
その他、見逃せないご利益スポット
今宮天満宮と撫で牛
令和2年(2020年)3月、新しく社殿が完成しました。
神格:学問の神・受験の神・雷神・立身出世の神・農業の神(天神として)
ご利益:合格祈願・学業成就・五穀豊穣・技芸・芸能など
なぜ撫で牛が一緒なのか?
昔から牛は天神様の「神使」で、何と菅原道真公は丑年生まれで延喜3年(903年)の丑の日に亡くなられた。
そして「自分のなきがらを牛にのせ牛の行くところに留めよ」と遺言した。牛が動かなくなったところをお墓所と定めたそうだ。それが後の天満宮となったと伝えられている。
以後、天神の神使としてともに神聖視(しんせいし)される様になった。
天神様の御神徳により、牛を撫でると2つのご利益があると伝えられている。
- 頭が良くなる
牛の頭を撫でたあと自分の頭を撫でる。 - 病気が治る
自分の身体の悪い部分を撫でたあと牛の同じ部分を撫でる。
清龍の滝の上の馬頭観音
観世音菩薩の化身であり、六観音のひとつ!昔から馬の守護神として信仰を集めている。
馬頭は、諸悪魔をくだす力を象徴し煩悩を絶つ功徳があります。
龍神池畔の弁天社
昔は市寸島比賣命(いちきしまひめのみこと)を祀り「厳島社(いつくしましゃ)」と呼ばれていたが、平成12年(2000年)江島神社より弁財天の御分霊を勧請し、新しく神祠を建設し合祀した。
「音楽芸能の上達」にご利益があると信仰されている。
稲荷社もあるよ
「お稲荷さま」必ず参拝される人いますよね!「商売繁盛・五穀豊穣・心願成就など」のご利益があると信仰されています。
秩父今宮神社について
秩父今宮神社は古くからある神社で、信州諏訪の勢力が西暦100年前後に秩父に移住しこの地に湧き出る武甲山からの霊泉に水神様を祀ったのがはじまりと伝えられています。
その後、霊泉に国生みの神様である伊邪那岐と伊邪那美の神様が祀られる様になった。
壬申の乱(じんしんのらん)前後(672年頃)秩父の勢力は修験道の開祖により天武天皇に協力したと伝えられており、これを境に秩父は発展した。
役行者が秩父に修行に訪れた時、霊泉に観音菩薩の守護神「八大龍王」を合祀し、後に「宮中八神」を習合した事で「八大龍王宮」または「八大宮」と呼ばれ秩父修験の中核となり、江戸時代には神仏習合の一大霊場となった。
しかし明治元年(1868年)神仏分離令により修験道は廃止され、今宮神社(八大宮)は独立して管理される様になった。
現在の社殿(本殿)は、平成31年(2019年)2月に完成したものです。
かつては朱塗り権現造の社殿でしたが、昭和39年(1964年)境内の一部を児童公園などに解放するため、秩父黒谷の「聖神社」に寄贈した。(現在も聖神社の社殿です)
聖神社の御朱印情報!銭神様のご利益で宝くじ当選したけど「神様金額違います」秩父今宮神社の基本情報とアクセス
住所:埼玉県秩父市中町16-10
お問い合わせ:0494-22-3386
電車の場合
秩父鉄道「御花畑駅」より徒歩約7分
西武鉄道「西武秩父駅」より徒歩約10分
車の場合
関越自動車道「花園インター」より国道140号線で約1時間
無料駐車場あります。
最後に
秩父には「秩父三十四観音霊場(秩父札所巡り)」や「秩父三社(三峯神社・秩父神社・宝登山神社)」そして金運アップで有名は聖神社など有名な神社仏閣が多いのですが、秩父今宮神社も見逃せないですよね。
とはいっても、秩父に御朱印集めに行っても秩父今宮神社を見逃してしまう人がいる様です。
秩父札所巡りなら札所14番「今宮坊」、秩父三社巡りなら「秩父神社」の近くに秩父今宮神社がありますので、巡る順番の予定に入れてみるのもよいかもしれませんよ。
今宮坊の境内の見どころはこちら↓
秩父札所巡り14番「長岳山・今宮坊」輪廻塔は廻さねば!そのご利益とは?秩父神社の境内の見どころはこちら↓
秩父神社の御朱印!御祭神と本殿彫刻からご利益が分かる!境内社もご紹介