「秩父三十四観音霊場」札所巡り!
札所32番は、般若山(はんにゃさん)・法性寺(ほうしょうじ)です。
法性寺の御本尊である聖観世音は「お船観音」と呼ばれ、縁起にまつわり大変珍しいお姿をされています。
また、巨大な岩の上には「岩船観音」と呼ばれている聖観世音も祀られており、見どころが多い札所です。
法性寺の見逃せない見どころをご紹介していきますが、まずは御朱印の朱印と墨書きの内容からです。
秩父札所32番「法性寺」の御朱印
いただいた御朱印は、こちらです。
秩父第三十二番印・佛法僧寶(宝印)・般若船石船山法性寺印・記帳年月日(黒印)
般若山・聖大悲殿・法性寺
秩父札所32番「法性寺」について
法性寺は奈良時代に行基菩薩が開創したと伝えられています。
御本尊は本堂に祀られている聖観世音の立像(行基菩薩作)です。
笠をかぶり櫂(かい)で舟を漕ぐ姿をしている珍しい観音像で「観世音が舟にのって到来した」という縁起にもとづいており「お船観音菩薩」とも呼ばれている。
「秩父の苔寺」とも称されている法性寺の苔むした石段を登った先の崖の中腹に均整のとれた舞台造りの観音堂があります。
舟を漕いでいる珍しい観音様が描かれた額が掲げられています。画像より実際は感動するのでお見逃しなく!
何やら観音堂には代々住み着いている「モモンガ」がいるそうですが、私は会えなかったです。
法性寺の寺宝には、長享2年(1488年)の札所番付があり、札所の成立や番付の移り変わりを知るうえで貴重な資料となっている。
奥の院
観音堂に行く途中に奥の院の入り口があり、岩の間を通っていきます。
この先は道がある様でない様な、岩をよじ登る場所もあり大変危険なのでご注意ください。
頂上には200mにもおよぶ船の形をした大きな岩(巨岩)があり、まるで空中に浮かんでいる様に見えます。舳先(へさき)といえる場所に聖観音菩薩「岩船観音」が立っており、岩窟(がんくつ)の中には大日如来が祀られている。
秩父札所32番「法性寺」境内の見どころ
法性寺は入り口となる珍しい山門から注目する必要があるのでご紹介していきます。
鐘楼門(しょうろうもん)
「般若山」の額を掲げた二階建ての山門です。一階は仁王像、二階に梵鐘を吊るした秩父札所唯一の鐘楼門です。
奥の院遥拝所
境内にあるこのポイントから奥の院を確認する事ができる様なので私も見てみましたが、視力が低下しているのではっきり見る事ができませんでした。
直接奥の院に行けない人はここに立ち確認し拝んでくださいませ。
お船慈母観世音
舟の形をした石の上に子供を抱き優しい顔をしている観音様です。
小さいお地蔵様がたくさん供えてあり、胸が熱くなります。我が子の無事な成長を願う人が多くいるのでしょうね。
御砂踏みの碑
何やらこの足形にのって拝むと百観音(秩父・西国・坂東)をお参りした功徳が得られるそうです。
観音堂裏のお地蔵様
たくさん穴があいている奇妙な岩(断崖)の下にお堂がありお地蔵様が祀られています。
小さな子供を抱っこし、足元にも子供がいます。子授けにご利益があるそうです。
観音霊験記(かんのんれいげんき)
観音堂にあります。
豊島権の守の娘が嫁に来た。実家に帰る為に「さいが淵」を通る時、悪魚に襲われ溺れそうになった。すると笠をかぶった女性が一人乗った舟が近づいて来て、娘は幸運にも助かった。この女性が聖観音の化身であることを知り感謝し、観音様を供養し帰依した。
秩父札所32番「法性寺」基本情報とアクセス
住所:埼玉県秩父郡小鹿野町般若2661
お問い合わせ先:0494-75-3200
本尊:聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)
宗派:曹洞宗(そうとうしゅう)
ねがはくは ほんにやのふねに のりをえて いかなるつみも うかぶとぞきく
電車の場合
西武鉄道「西武秩父駅」より小鹿野町営バス西武秩父駅線「長若中学校前」下車徒歩約30分
秩父札所31番からは、徒歩約3時間!
最後に
奥の院に行かれる時は本当に注意が必要な難所が多い山道を登る様になります。途中に歴史を感じる石仏もありますので、ゆっくり登ってくださいね。
縁起のひとつに、お船観音が祀られている巨岩から落ちても怪我をしなかったなどある様ですが、落ちたら大変なので無理はしない様にしてください。
また、秩父札所としても見どころが多く注目さている札所なのですが「秩父願い石巡礼」という願い石(パワーストーン)を集める新しい巡礼の「第8石所(グリーンアゲート)」としても注目されています。
さて、お次は札所33番です。
秩父札所33番「菊水寺」の情報はこちら↓
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