埼玉県秩父市に鎮座する椋神社(むくじんじゃ)に行って来ました。
実は椋神社は、延喜式神名帳(えんぎしきじんみょうちょう)に掲載されており「武蔵国秩父郡の式内社」で同じ名前の神社は秩父郡市内に5社あるのです。(明治政府はいずれの神社にも式内社と称することを許したとそうだ)
その中でも延喜式内の古社であり、例祭が国指定重要無形文化財の龍勢祭が有名な秩父市下吉田に鎮座する椋神社を選びました。
静かな境内に居心地の良さを感じる下吉田の椋神社についてご紹介していきます。
まずはいただいた御朱印から!
下吉田「椋神社」の御朱印
今回いただいた御朱印はこちらです。
神職が在職している神社なのですが、残念な事に参拝した時は不在だったので書き置き御朱印をいただきました。(初穂料500円)
右下に押されている朱印は、国指定重要無形文化財に指定されている龍勢祭の龍勢花火の朱印です。
椋神社について
創祀は日本武尊(やまとたけるのみこと)
日本武尊が東夷征伐のおり当地で道に迷っている時、持っていた鉾(ほこ)の先から光が走り、その方向には大きな椋の木が立ち根元の泉近くに猿田彦大神が立たれ、赤井坂に導き大勝を得ることが出来た。尊は喜ばれ井泉の辺りに鉾を御神体として猿田彦大神を祀ったのが創祀である。
神殿の造立は和銅3年(710年)と伝えられている。
昔は「井椋五社明神」「井椋大明神」と呼ばれ「井椋神社(いくらじんじゃ)」が本来の呼称だったが、近世になり地元以外から(むくじんじゃ)と読まれる事が多く現在の呼称になった。
猿田彦大神(さるたひこのおおかみ)
天鈿女命(あめのうずめのみこと)
猿田彦大神は「導きの神・道開きの神」であり、あらゆる物事で良い方向に導いてくださる神様です。
天鈿女命は「芸術・芸能の神」で、猿田彦大神の妻という説もある神様です。
椋神社の境内の様子
椋神社は県道37号皆野両神荒川線沿いに鎮座しております。
県道沿いの大きな鳥居
立派な扁額が掲げられています。
2つの鳥居
駐車場の近くにある鳥居です。
階段を上って行くとその先にも鳥居があります。
茅の輪の時期だったので置かれていますね。しかしその横の狛犬が・・・
鳥居をくぐってから狛犬の後ろ姿を撮ってみました。
少し変わった狛犬と思ったら、椋神社の狛犬は「オオカミ」との事!ぜひ行かれた時は忘れずに見てくださいね。
拝殿と周辺の境内社など
拝殿の手前にも狛犬がいますよ~!
社殿は永禄12年(1569年)武田勢の侵入により秩父谷の社寺焼打ちで焼失し、天正3年(1575年)北条氏邦が五宇あった神殿を一宇に改め現在の地に再建した。
旧社地には現在「井椋塚(いくらづか)」と呼ばれる古塚があり、雨鈿女命(あめのうずめのみこと)を祀り、塚上の桜の木を鈿女桜(うずめざくら)と呼ぶ。
寛永4年(1627年)には大修復造営が行われたが、脚元の細い蟇股(かえるまた)などに古様をのこしている。
屋根破風の奥の彫刻は見事なので、参拝後にゆっくりみてください。
八幡宮
屋根がついて守られていますね。向拝の彫刻が見事なのでお見逃しなく!
大正2年(1913年)に近隣の25社、大正5年(1916年)に同宇の八幡社を合祀した。八幡社は若宮八幡社とも伝えられています。(新編武蔵風土記稿の縁起より)
境内合祀社
- 神明神社
- 琴平神社
- 諏訪神社
- 稲荷神社
- 菅原神社
- 白鳥神社
記念館
龍勢祭で打ち上げる時に使用した筒が掲示されているそうです。
例祭(龍勢祭)
例祭:毎年10月第2日曜日
平成30年(2018年)龍勢祭は「秩父吉田の龍勢」として国重要無形民俗文化財の指定を受けています。
龍勢祭で注目されているのが「龍勢花火」です。花火といっても手作りロケット(通称:農民ロケット)なのですが、あくまでも例祭(椋神社秋の大祭り)に奉納する神事なのです。
手作りロケットが打ち上げられた時、まるで龍の如き勢いであったことで「龍勢」と呼ばれる様になったと伝えられている。
こちらが龍勢発射台の櫓です。
伝統を受け継ぎ27の流派があり、約30本以上の龍勢が凄い音とともに天高く打ち上げられます。例祭で奉納する龍勢は手作りで流派により、発煙等の仕掛けやパラシュート状の物体を仕掛けている事もあるそうだ。
2011年にヒットしたアニメ「あの花(あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない)」で龍勢が重要なシーンで描かれていた事でも有名である。今では毎年「あの花龍勢」が打ち上げられているそうだ。
椋神社の基本情報とアクセス
住所:埼玉県秩父市下吉田7377
電車の場合
秩父鉄道「秩父駅」または西武秩父線「西武秩父駅」より西武観光バス吉田元村(秩父吉田線)行「龍勢会館」下車、徒歩約10分
車の場合
県道37号皆野両神荒川線沿いに大鳥居を確認する事が出来ます。
無料駐車場があります。(龍勢祭の時は臨時駐車場あり)
最後に
秩父の神社仏閣を巡ると「あの花」の舞台になった場所にはお守りや絵馬、ポスターなども貼られており、アニメの聖地巡礼が流行っていた時は凄い賑わいだったと思います。
さすがに今は静かな境内で参拝する事ができる椋神社です。
特に社殿の彫刻はゆっくり見ていただきたいと思います。
多くの人が訪れて賑わいを見せる龍勢祭!一度は見に行きたいと思います。
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私も本を購入して、行きたい神社を決めてから・・・
本には載っていない周辺の寺社を検索して御朱印巡りをしております。
寺社(御朱印)巡りを楽しみましょうね!