群馬県富岡市に鎮座する一之宮「貫前神社(ぬきさきじんじゃ)」
群馬県内では最高位であった一之宮貫前神社でシンプルな御朱印をいただきました。
一之宮貫前神社で注目されているのが「下り宮」と呼ばれている参道です。
さて、歴史ある一之宮貫前神社を画像多めに今回もご紹介していきますよ!
一之宮貫前神社の御朱印
今回いただいた御朱印はこちらです。
(直書き)
あれっ・・・墨書きがとてもシンプル!
一之宮貫前神社では限定御朱印などはなく、この通常御朱印だけとなります。
御朱印をいただけるのはこの後ご紹介する楼門の右手にある社務所です。
一之宮巡りに興味のある人は、社務所で「全国一の宮御朱印帳(5,000円)」を購入することができますよ。
一之宮貫前神社について
御祭神と御神徳
経津主神(ふつぬしのかみ)
建国の祖神・刀剣の神・武道の神
姫大神(ひめおおかみ)
名前は不明であるが、一説によると綾女庄(この地の古い呼称)の養蚕機織の守護神と伝えられている。
養蚕・機織りの神・生産の守護神・当地方の守護神
御由緒
一之宮貫前神社の創建は、社伝によると物部姓磯部氏が氏神の経津主神を祀り、蓬ヶ丘綾女谷(よもぎがおかあやめがたに:現在の地)に社を定めたのが安閑天皇元年(531年)3月15日と伝えられている
醍醐天皇の頃の「延喜式(えんぎしき)」には名神大社に列せられ上野国の一之宮として崇敬を集め、明治時代に定められた社格は「国幣中社(こくへいちゅうしゃ)」であり、群馬県内では最高位であった。戦後の社格制度廃止により「一之宮貫前神社」として神社本庁の包括となった。
(一之宮貫前神社の御由緒書きより一部抜粋しております)
一之宮貫前神社の見どころ
珍しい参道からご紹介していきますが、歴史ある一之宮貫前神社には見どころがたくさんあるのでお見逃しなく!
珍しい「下り宮」の参道
石段をのぼってから今度は石段をくだった場所に社殿があることを「下り宮」といい全国的にも珍しい参道です。
さて、画像付きで説明していきます。
こちらが正面の大鳥居です。
まずはこの石段をのぼって境内に向かいます。
ちなみに横に写っているガードレースの道から車で上に行くこともできます。
のぼりきった風景がこちら↓
天気が良かったらもっと素晴らしい光景かもしれませんね。
真っすぐ進むと総門(そうもん)があり、大きな燈籠がありますよ。
この燈籠は、高さ約395cmの唐銅製燈籠(からがねせいとうろう)です。
慶応元年(1865年)に制作され慶応2年にこの場所に建てられ富岡市の重要文化財に指定されています。(詳しい内容は燈籠近くに説明書きがあります)
ちょっと待った!
総門と燈籠に気を取られているとこの仔の存在を忘れてしまいますよ。
両脇に歴史を感じる狛犬さんが出迎えてくれています。
さて、総門をくぐった光景がこちらです。
石段の下に社殿があり入母屋造り銅板葺の楼門(ろうもん)が見えます。
石段をくだる途中には新しい感じのムキムキなイケメン狛犬さんがいます。
左の狛犬さんの先に境内社(末社)「月読神社(つきよみじんじゃ)」があります。
御祭神:月夜見命(つくよみのみこと)
その他、周辺の氏神である「社久司神社」や「雷電神社」「湯前神社」「近戸神社」の各社を合祀しており、17柱の神々も祀られています。
右の狛犬さんの先には齋館があります。
神職などが神事を行う前に心身を清める為の建物である。
カエルの置物のお話!
楼門の前には黄金のカエルの置物がたくさん置かれています。(こちらを向いております)
カエルの置物(お守り)といえば「無事カエル」が有名ですが、一之宮貫前神社のカエルに関わる話は2つあり古い歴史があった。
戦争中(昭和18年頃)総門をくぐってすぐの右手にあるタブの木にカエルによく似た形をしたサルノコシカケがあらわれた。御祭神(経津主神)の御神徳により「勝ってかえる・勝ちがえる」として、戦地に向かう兵士さんやご家族の参拝が多かった。
画像だと説明書きの看板の部分になるので実際に見てくださいね。
(カエルと思ってみればカエルに見える?)
また、一之宮貫前神社に奉納された「白銅月宮鑑」に描かれた月の世界の風景にカエルも混ざって刻まれている。
「白銅月宮鑑」は宝物館に保管されており閲覧可能らしいのですが・・・
何ということでしょう!休館日でした。
総門をくぐらず右手に進むと立派な鳥居があり、鳥居をくぐって右手にあります。
境内からだと、楼門を右手に進んで行くと突き当りの階段から行くことができます。
ただ、「白銅月宮鑑」は御朱印の一番下に押されております。(カエルいます)
時代は流れ昭和41年には、「無事かえる」として交通安全のお守りとなり「無事に帰る」「無事に帰ってきてほしい」という願いが込められている。
人気の「無事かえる」の置物は社務所にて1体1,500円で購入することができます。
ちなみに置かれているカエルの置物は役目を終えたカエルさん達です。
漆塗り極彩色な社殿
先ほどの楼門、そして拝殿・本殿は国の重要文化財に指定されている。
現在の社殿は徳川家光公の命により、寛永12年(1635年)に造営された。
こちらは拝殿です。
色鮮やかで迫力のある入母屋造りの拝殿です。
色の塗り替えや修復工事が何回か行われていますが、平成21年~25年にも「平成の大修復」が行われました。
横に行くと奥の本殿も見ることができます。
江戸時代初期の総漆塗り極彩色で豪華な造りになっています。
一階建てに見える本殿!実は二階建てでここでしか見ることができない不思議な建築様式いなっています。
また、屋根の妻の部分に雷神が描かれた窓があります。
「雷神小窓」といい神様が出入りする窓?という説もあるそうだが、はっきりとしたことは分からなかった。昔はこの雷神小窓も信仰の対象になっていたそうだ。
とりあえず実際に見てみてくださいませ。
社殿周辺の様子(見どころ)
本殿左手奥に境内社(摂社)があります。
抜鉾若御子神社(ぬきほこわかみこじんじゃ)
御祭神(経津主神)の御子神が祀られており、これ以上近くに行って参拝することができません。ただ、後ろの柵の向こう(本殿の裏)には行くことができます。
本殿の裏に樹齢1200年以上の大杉(藤太杉:とうたすぎ)があります。
藤原秀郷が平将門討伐の祭、戦勝祈願で年齢と同じ36本の杉を奉納したうちの1本だそうです。
えっどれ?と思いますよね。
ここ数年で樹勢が衰えたそうで、枝に葉がない木です。
楼門から右手に進んで行くと神楽殿があります。
右手の白とグレー?の建物の画像に写っていませんが右手に「白銅月宮鑑」が保管されている宝物館へ行く階段がありますよ。
境内社がずらりと並ぶ仮殿敷地があった!
総門をくぐらず左手に進むか、総門をくぐって石段の途中左手にある別の石段から行くことができます。
ずらりと並ぶ境内社の様子がこちらです。
左側の社から記録しておきます。
二十二末社
社領内各地に鎮座していた22の末社が一棟の社殿に祀られている。
左端から
竃神社・菅原神社・沓脱神社・速玉神社・栗島神社・春日神社・奇八玉神社・諏訪神社・八幡宮・事解男神社・咲前神社・浅間神社・高龗神社・少彦名神社・長田神社・伊邪那岐神社・八坂神社・白山比咩神社・熊野神社・水分神社・熱田神社・扣神社
はじめて聞く神社名が結構あります。
それぞれ神社名が記されているので参拝したい神社がすぐ分かりますよ。
その奥は仮殿社務所と思われる。
ここからは近くによった画像で説明していきます。
左が「日枝神社」
この社殿は一之宮貫前神社本殿が寛永12年に建立される前の本殿を移築したと伝えられている。
御祭神:大山咋神
他に近在の氏神である和合神社と諏訪神社・大臣神社が合祀され17柱の神々も祀られています。
隣の2社は「伊勢内宮・外宮」
内宮(ないくう):天照大神
外宮(げくう):豊受大神
仮殿敷地の入り口には大きな木が2本!
この画像は敷地内から撮影したもので、総門をくぐらずに左手に歩いて行くと木々の間の門が入り口となります。
左:銀杏
右:スダジイ
とみおか名木十選に認定されています。
一之宮貫前神社の基本情報とアクセス
住所:群馬県富岡市一之宮1535
お問い合わせ先:0274-62-2009
宝物館:10:00~15:00(拝観料300円)休館日は決まっていない様です。(参拝時の情報)
電車の場合
JR高崎線・新幹線「高崎駅」で上信電鉄に乗り換え「上州一ノ宮駅」下車、徒歩約15分
車の場合
上信越自動車道「富岡インター」より約20分
無料駐車場は特にないそうですが、総門付近は駐車禁止になっていないので大丈夫です。
大鳥居は1つではなかった!
見どころでご紹介した正面の大鳥居とは別ルートの大鳥居があります。
実はカーナビではなくグーグルの案内で一之宮貫前神社に行った時の大鳥居はこちらです。
この大鳥居をくぐってのぼって行くと総門前に到着します。
最後に
一之宮貫前神社は群馬県民なら誰もが?子供の頃にやった事がある「上毛カルタ」に登場する「ゆ」
「ゆかりは古し貫前神社」
確かに古い歴史を感じることができる神社であり、参道の「下り宮」は全国でも珍しいといわれているので、実際に訪れて今回ご紹介した見どころを確認すると楽しめると思いますよ。
近くには「こんにゃくパーク」もあるので(美容・健康・ダイエット)に興味のある人は行ってみるのもおすすめです。
詳しい内容はこちら↓
群馬県「運玉神社」ご利益ごと9種類の御朱印!こんにゃくパークのお土産